車椅子で乗れる貸切マイクロバスはどれだけ少ないのか徹底調査!

車椅子
車椅子に座ったまま電動で昇降できるリフトが付いたタイプのマイクロバスのことを「リフト付きマイクロバス」と呼びます。
別名「福祉バス」とも言い、老人ホームやデイケアサービスで遠足や旅行に行くときなどによく利用されていますね。

ただ貸切バスでリフト付きマイクロバスを使う場合に問題となってくるのが、台数が圧倒的に少なく予約が取りずらいこと。
どれだけ少ないのか、車椅子ごと乗れないタイプだとトランクに車椅子を詰めるのか、といったことを調査してみました!

リフト付きマイクロバスとは?

リフト付きマイクロバスは、自力歩行が困難、もしくはできない車椅子の利用者が、旅行やイベントに出かけるときによく利用されています。
開口部が広く設けてあり、バック電動リフトで車椅子ごとグイッとラクラク持ち上げバスに乗車してくれるのが特徴。
補助の方も一緒に乗車補助できるタイプのバスもあります。

マイクロバスで旅行などに行くとき、車椅子と乗車する方をそれぞれを補助の方が介助してバスに乗せるのは、なかなか手間と労力のかかること。
電動リフト付きマイクロバスなら車椅子ごとバスに乗れるので介助者の負担は大変少なくなります。

乗り降りに時間がかからないのもメリット。
リフトごと載せた車椅子は、椅子を固定するベルト・設備でバスにしっかり固定。
車椅子のまま装着できるシートベルトもついていて、安全に乗車できます。

マイクロバスのタイプにもよりますが、のせられる車椅子の数は2台から最大8台まで
遠足や旅行など、障がい者施設や老人ホームなどでグループでお出かけするとき、とても便利です。

リフト付きマイクロバスはどれくらい少ないのか調べてみた

では、実際に貸切バスでリフト付きマイクロバスはどのくらいの台数があるのでしょうか?
「マイクロバス牧場」に登録されているバス会社の中で、車椅子ごと乗れるマイクロバスの保有率を調べてみました。

リフト付きマイクロバスの保有率

リフト付きマイクロバスの保有率

  • 全体のマイクロバスの台数  696台
  • リフト付きマイクロバスの台数 8台
  • リフト付きマイクロバスの保有率 1.1%
  • 全体のマイクロバスを扱う会社の数  517社
  • リフト付きマイクロバスを扱う会社の数 7社
  • リフト付きマイクロバスの保有率    1.4%

データから見ても、貸切バス業界ではリフト付きマイクロバスの数が極端に少ないことがわかると思います。

台数が少ないことの理由の1つにリフト付きマイクロバスの値段が高額ということがあります。
またケースによってはバス会社内に、乗り降りの補助をできる人を用意する必要があります。
このためリフト付きマイクロバスを取り扱うことのできる会社は限られてきて、なかなか予約がとれない状況になってしまうのです…。

リフト付きマイクロバスの貸切は、リフト無しに比べて高い?

前述のとおり、通常のマイクロバスに比べて圧倒的に台数が少ないリフト付きマイクロバス。
料金的には通常のマイクロバスよりやはり高額になってくるのでしょうか?

リフト付きマイクロバスの貸切料金は、運転手付、バスガイドなし、東京発の平日・1日の貸切料金(10時間・250㎞)で、法令で定められた新運賃制度「キロ制・時間制併用」により算出した金額の目安は10万円~になります。

通常のマイクロバスを同じ条件で貸切した場合、料金は約58,500円~85,600円なので、通常のマイクロバスよりかなり高く感じられますね。

リフト付きマイクロバスはどうしても車両自体が高額ということや、乗り降りに多少の工数がかかってしまうので通常のマイクロバスよりも高額に設定しているバス会社も多いのが実情のよう。

車椅子の利用者が少ない場合は、普通のバスを利用したほうが貸切料金がリーズナブルではあります。

車椅子

リフト付きか、通常タイプかを選ぶ基準として一つの目安は「移動距離」

短時間であれば車椅子のまま固定できるリフト付きマイクロバスがやっぱりラクです。
ただし長距離の場合は、座り心地を考えると車椅子に座ったままバスに揺られるのはなかなか大変ではないでしょうか?
普通の席に移って座られたほうが快適といった場合もあります。

どういった車両を選ぶかは、車椅子の方の人数やお体の状態・行き先・ご予算などに応じてご検討くださいね。

貸切バスに障がい者割引はある?

ところで美術館や映画館で障がい者手帳を見せれば料金が割引きになる「障がい者割引」があります。
貸切バスでも障がい者割引は使えないのでしょうか?

国交省の出している制度として、貸切バスの障がい者割引は存在しています。

身体障害者福祉法、知的障害者福祉法及び児童福祉法の適用を受ける者の団体については3割引とする。

ただし貸切バスを使用する際には、法律上で料金の下限値というものが定められていて、その金額以下の料金で貸切バスを運行することはできないことになっているんです。

貸切バスの料金は、『時間制単価』と『距離制単価』があり、自分が利用する距離と時間をこの単価と掛け合わせて計算します。
単価は、下限単価~上限単価までが決まっていて、法外に安い料金や高すぎる料金では計算することはできないんです。

貸切バスの割引制度

障がい者割引でも、下限値以下にはならない

もともとの貸切バス料金を「上限単価」で計算していれば、障がい者割引も適応可能。(ただし下限値以下にはできない)
「下限単価」で計算していた場合は、障がい者割引は適応できません。

つまり、実質は障がい者割引きをなかなか適応できていないのが現状のようです。

とはいえ、制度としてはきちんと認められている割引です。
障がい者割引を希望する場合は、見積り依頼時にバス会社に相談をしておきましょう。
マイクロバス牧場から無料一括見積をする際には、備考欄に障がい者割引のことを書いておいてくださいね。

リフト無しのマイクロバスに車椅子を乗せられる?

マイクロバスのトランク

マイクロバスのトランク(写真:シティアクセス)


リフトのない普通のマイクロバス、車椅子を乗せることはできるのでしょうか?

後部シートをたたんで、トランクルームにすることのできるタイプのマイクロバスだと乗車人数は20名までと少なくなってしまいますが、ある程度のスペースを確保することができます。

例えば日野自動車「リエッセⅡ」25人乗りタイプのリアトランクスペースの場合ですと、荷物室のサイズは横188㎝、奥行きが83㎝
後部扉は観音開きで、その間口は横113㎝、高さは149㎝になります。

車椅子の中には重たくて持ち上がらない電動タイプや折りたたむことが困難なタイプもありますのでどんな車椅子でも乗せることはできるとはいえませんが、折りたたんでこのサイズ内に収まる車椅子なら荷物として積むことができますね。

ただし普通のマイクロバスを使用する際は階段などもありますので、乗車する人が介助があればある程度車椅子から降りることのできることが前提です。
補助の方が必要になってくる場合が多いでしょう。

リフト付きマイクロバスの予約は一括見積りサービスで

車椅子でもラクに乗り降りできるリフト付きマイクロバスは、車椅子で旅行やお出かけを楽しむためにはとても便利。
今後高齢者が増えていくため、ますます需要が増えていきそうなバスですね。

ただこの記事で解説したとおり、もともと台数が少ないためバス会社1件1件に自分で問い合わせるのはとても大変です。
リフト付きのマイクロバスをお探しの方は、便利な当サイトの無料お見積りフォームからの一括見積りサービスをどうぞご利用ください。

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